ライフサイクルアセスメントと感度分析 - Excelで簡単にトルネード分析を実施

LCAには感度分析が肝要です。しかし、Excelで実施してレポートを作成するのは骨が折れる作業となります。ここでは弊社 Crystal Ball を利用して簡単に感度分析を実施する方法を掲載いたします。

近年、ライフサイクルアセスメント(LCA)が注目されています。その理由の一つは、持続可能というキーワードへの社会的関心が高まっている点にあります。そもそもLCAは、製品やサービスの環境影響を包括的に評価する手法となります。ここ数十年の環境意識の高まりを受けて、企業や自治体、消費者などの主体は環境に配慮した意思決定を求められており、それに伴ってLCAの需要も増加しています。

LCAの検討プロセスはシンプルですが、業務での実施は手間がかかる場合があります。特に、最終的な評価値に対して、どういった要因が大きな影響を持っていたかを知るためのトルネード分析(感度分析)は、多くの分析者の手を煩わせています。この記事ではリスク分析ツールCrystal Ball を活用して、トルネード分析を簡単に実施してみたいと思います。

感度分析とは

ある製品の原材料が1kg増えたとき、環境に与える影響はどれ程でしょうか。感度分析はあるモデルに対して、その入力要素が1ポイントが変動した際に、結果にどの程度の影響を与えるのかを定量的に示す方法です。ライフサイクルアセスメントにおいては、およそ以下のような使われ方をします。

A. どの要素が環境への影響が強いのかを分析する

B. 入力値の信頼性がない場合、幅を持って示す

この分析はExcelのみでも、試行錯誤をすれば実施できます。しかし、評価項目が増えるにつれて、あるいは評価方法が複雑になるにつれて、分析の手間が増えていきます。入力品目が少なかったり、年1度しか実施しないのであれば問題ないかもしれませんが、そうでない場合には大変です。

Crystal Ball トルネード分析ツールの活用

簡単な例を挙げて確認してみましょう。ここでは、上記の B.入力値の信頼性がない場合については扱いませんが、十分に実施可能です。
ステンレスで出来た水筒のLCAを実施します。シンプルにするため、ライフサイクル全体を通してのCO2排出量を表しているとします。ここで、①使用量や、②のCO2排出量の変動によって、水筒全体でのCO2排出量にどのように影響するかをCrystal Ball を利用して確認していきます。

以下のようにCrystal Ball のトルネード分析ツールを起動します。(以下、基本的には入出力のセルを設定して分析ボタンを押すだけとなります。)

評価結果のセルを指定します。ここではCO2排出量の合計を示すE8セルを指定しました。

次に、入力変数を指定します。ここでは①使用量と②CO2排出量の両方を指定します。C3からD6までを選択します。「範囲の追加」ボタンからセルを直接選択したり、数式で入力しての指定も可能です。

以下は直接セルを選択して指定する様子です。

このまま実行することも出来ますが、分析方法を指定することも可能です。例えば、セルにある値の±10%の範囲で値を変えてみる、別途指定する範囲の中で値を変える、さらに指定した範囲の中の任意のパーセンテージで上下させる、など、複雑な指定も可能です。(ここでは単に±10%の値を検討しています:つまりプラスチックの使用量0.10kgに対して、0.09kg-1.1kgを試しています)

実行すると、以下のようなExcelグラフが表示されました。こちらがトルネードグラフとなります。結果への影響が大きい順に項目が並びます。ここでは表示数を5つに指定していますが、必要な数を表示させることが可能です。また、Excelのグラフとなるため、色や書式などを自由に調整することも可能です。

なお、結果としてはステンレス鋼のCO2排出量が最も影響が大きく、次いで同じくステンレス鋼の使用量という結果になりました。

分析結果の数値情報についても下記のように表示されます。ここでは表示項目数を5つに絞っています。

Crystal Ball トルネード分析ツールの活用

上記のように数クリックでトルネード分析が完了しました。ツールを利用することで業務効率を上げて、本来実施すべき分析業務に力を入れることができます。また、俗人化を避けて業務の移管や拡大を行いやすくするのも、ツールに頼ることのメリット言えます。

LCA の感度分析にCrystal Ballのモンテカルロシミュレーションを活用する

上記ではトルネード分析という方法を用いた感度分析を実施して参りましたが、モンテカルロシミュレーションを用いた感度分析も実施可能です。モンテカルロシミュレーションは、入力値に確率分布を設定して、数千・数万通りのシミュレーションを実施することで、環境影響を幅で見積もることが出来る手法となります。参考とするデータの原単位の幅や、製品・サービスの製造プロセスにおけるぶれなど、不確実性が高いものを見積もるために適した方法となります。また、要素感に相関などが認められる場合には、トルネード分析ツールでは検討ができないためにモンテカルロシミュレーションが用いられます。

Crystal Ball を利用すれば実施可能となりますので、是非以下の資料をご覧ください。

Crystal Ball の15日間無料体験でLCAの感度分析に挑戦!

改めて、本記事においては、LCAにおけるトルネードグラフの作成についてお示ししました。以下ではCrystal Ball の資料をお配りしております。Crystal Ball は15日間の無料体験を活用すれば、シミュレーションを動かしてご自身のケースで収支を確認していただけます。さまざまな条件や、事業自体の想定を変えることも可能です。ぜひお試しください。

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